大人でも結構ムズカシイ!?餅つきのライブ感を表現した高度な手遊び

かつては新しい年を迎えるためや、祝い事の折の、なくてはならない大切な儀式であったろう餅つきも今は、たのしいイベント。

つきたてお餅はパン焼き器の餅つき機能でスイッチポン!でカンタンにできてしまうし、なにより、お餅が食べたかったら、スーパー・コンビニで入手できてしまいます。しかも365日24時間、それこそいつでも!

実際の餅つきを体験したことがある方は、その煩雑さより、大勢の人の手を介して、ようやくできあがった白いお餅のうつくしさ、美味しさに、感動するに違いありません。

力づよく、杵を打ちつけるひとと、なめらかなお餅をつくるため、お餅を返す人、蒸したてのお餅は熱くてヤケドをしそうだし、うっかりタイミングをはかりそこねれば、杵に手を巻き込まれてケガをしてしまう…。

そのため、杵打つ人も、お餅を返す人も、周囲で見守る人も一団となってかけ声をかけていきます。

これこそが、お餅つきという一大イベントの醍醐味。絵になる瞬間とでも言いましょうか。

つきあがったお餅が運ばれていき、餅粉の中で丸められていく風景を見ながら、ますます餅つきは白熱していきます。

そんな餅つきのライブ感を体現するような手あそびがあるのをご存じですか。2人ペアになってやるものなのですが、やっている方も面白く、また見ている方も非常に面白い、というまさにお餅つき一大イベントを模した手あそびなのです。

うたの歌詞は「3月3日」になっているので、私はひなまつりのときにこの手あそびを紹介することが多いのですが、歌詞をかえたりして、いつでも遊んでみてください。

ではまず、歌詞のご紹介から。

「3月3日のもちつきに とってんと とってんと とってん とってん とってんと さあこねて さあこねて さあこね さあこね さあこねて とーんとーん とってんと とってん とってん とってんと」

調子のよい歌声がいまにもどこかから聞こえて来そうな、たのしいうたです。

餅つき役と、餅かえし役を割り振ります。餅つき役は片方の手を下投げする要領で下方に構え、もう片方の手をそれに打ち付けるように、拍手を打ちつづけます。最後までこのリズムを崩さずに。

餅返し役は、「さんがつみっかのもちつきに」のうたに合わせて、四拍叩き、「と・てん・と」の「と」の部分は自分の手を打つ、「てん」で相手の下の手に触れる、次の「と」でもう一回自分の手を叩く。

つぎの、「さあこねて」では「さあ」で一回自分の手を叩き、「こね」で相手のふたつの手がおおきく離れた瞬間に中に手を入れておもちを返すようにぐるんと回し、「て」で自分の手に戻ってくる。もう一回。今度は反対回りです。「さあ、こね。さあ、こね」でも同じように。

つぎの「とーん、とーん、と」では音に合わせ、相手の叩く手の上方で三回拍手。次の瞬間、「てん」で大きく開いた相手の手と手のあいだで一回拍手、「と」で相手の手の下で拍手、「と」でもう一回下で叩いて、「てん」真ん中、「と」上、「てん」中、「と」下、「てん」中、「と」上で終了。

始めて見た人は、そのダイナミックな動作に圧倒されること請け合い。練習せず、いきなりやるのは難しいので、まずタイミングを合わせて拍手をしてもらって、この餅つきを見守ってもらうところから始めてもらうとよいでしょう。それでもじゅうぶん楽しめるはずです。

新緑の季節!ひとりでもふたりでも楽しめる“お茶”の手遊び2種

今回は季節の手あそびの中から、新緑の芽吹く頃、「新茶のおいしい季節」にぴったりの“お茶”をテーマにした手あそびを2つ、紹介します。

ひとつめは「ちゃつぼ」。ちゃつぼ(茶壺)は摘んで乾かしたお茶を保存するためのつぼのこと。今はもっぱら缶で保存しますね。

歌詞はこんな感じ。「ちゃ ちゃ つぼ ちゃつぼ ちゃつぼにゃ ふたがない そことって ふたにしろ」

「フタがないからって底をはずしてフタにしたら、持ち上げたとき、お茶がおっこっちゃうよ…!」なんて子どもはそんなふうにあげあしをとりながらも、この手あそびを楽しみます。

では実際にやってみましょう。まず、おや指とひとさし指をあわせてコップのような形をつくります。これは利き手じゃない方でつくった方がやりやすいです。利き手はジャンケンのパーの形でひらいたままです。

最初の「ちゃ」のときは、コップ型の手の上にフタのように載せます。次の「ちゃ」では、底にあてます。その底に当てた手を今度は、コップ型に早変わりさせ、「つ」の音のとき、さっきはコップだった方の手をパーにしてフタにします。「ぼ」でフタをはずして今度は底にします。

もう一回、フタだった手が、コップ型にチェンジ。次の「ちゃ」でさっきコップ型だった方の手をフタにします。「つ」でまた底に。今度は底だった手がまたコップに早変わり。「ぼ」で反対側の手がフタになります。

次の「ちゃ」でフタが底になり、次の「つ」はフタだった手がコップに反転。コップだった手が「ぼ、にゃ」でフタ、底となって、「ふた、が」で手が反転して、「ない」のとき、手が底にいっていますか?

…この繰り返しで、最後はフタがなくなって底になっています。分かったかな?

根気よくやれば、どんなぶきっちょさんでも必ず「モノ」になります。ポイントは「ふたがない」と「そこにしろ」なので、「ふたがない」とき、底に手がいっていって、「そこにしろ」のとき、フタがなくて底に手が行ってる状態であれば途中経過はどうであれ、一応OKです。

スピードアップすると、てんやわんやになって、とりあえず、ポイントだけ合わせる子ども続出。動体視力の高い、観察眼の鋭い子が「こいつインチキ〜!」などと騒いでたいへん盛り上がります。ぜひやってみてください。

さて、お次は、2人で楽しむ手あそび、「茶摘み」。「夏も近づく八十八夜…」の出だしで有名なうたです。格調高い歌詞で、さぞかしご高名な方が作詞されたのか、と思ったのですが、作詞者・作曲者ともに不明。これは文部省唱歌というカテゴリーで、著作権は国に帰属するようです。

いま、文部省唱歌など、作者不明の楽曲の、本来の作者を捜す研究も積極的になされているようですよ!

これは2人で手を合わせる手あそびの中でも入門編と言えますから、ぜひ幼いお子さんにも覚えて欲しいと思います。

基本動作は、一回目を拍手。この休符部分が2人の気持ちを通い合わせる間合いとなります。次に、右手同士を合わせ、一回拍手を挟んで、左手同士、拍手一回、右、拍手、左、拍手、右、左…、と繰り返します。

では次の歌詞の一拍分ずつに合わせてみましょう。

「ン(休符)・な・つ・も・ち・か・づ・く・は・ち・じゅ・う・は・ち・や・とん・とん・の・に・も・や・ま・に・も・えあ・か・ば・が・し・げ・る・とん・とん・あ・れ・に・み・え・る・は・ちゃ・つ・み・じゃ・な・い・か・とん・とん・あ・か・ね・だ・す・き・に・つ・げ・の・か・さ」

コトバの語尾をのんびり伸ばすようにうたうこと。区切ってうたうとお経のように聞こえるのでご注意を!

お手々でなんでもつくれるよ!眠れない夜は楽しい影絵手遊びタイム

計画停電が実施されていた頃、暗闇の中、親子で「おてて絵本」という手あそびで楽しんだことをお伝えしました。

「おてて絵本」は暗闇限定のあそびではありませんが、これからご紹介する影絵は暗闇の中でないと成立しない手あそびです。

以前、プロの影絵劇団の公演を観に行ったことがあります。元となる絵は大人のてのひらサイズ程度の小さなものなのですが、ライトの当て方によって、巨大になったり、上下左右が反転してみえたり、くるくる回っているように見えたり…。

プロならではの工夫が随所にちりばめられ、影絵というものの可能性、表現力の多彩さに驚かされました。

私たちが家庭で楽しむ影絵はそこまで意趣を凝らしたものではないにせよ、楽しむためのアイデアはプロの方からもどんどん吸収できそうです。

実際、子どもというのは自身の興味をひいたことを即実践しようとするパワー、フットアークの軽さを持っていたりします。

本格的なものではなく、あくまで真似事の世界であっても、自分の近くになるものを代用して、それに近いものをつくりだす、そうした発想は生きるための大きな力にもなります。

あの日、同会場でともに影絵を見ていたらしい子どもたちが、公演終了後の夜の街で、ところどころに歩道や店舗の壁にところどころ照らし出された灯りの中、思い思いの影を映し出して楽しんだりしている姿が見られました。

さて、では私たちも子ども同様、自由な発想で影絵を楽しんでみることにいたしましょう!

まずは、簡単なキツネをつくってみましょう。中指、くすり指、親指を合わせ、ひとさし指とこ指を上にピンと立てれば完成。

親指と、ひとさし指・中指の間に爪楊枝などをはさむと、立派なおひげができます。食パンのなどが入った袋をしばるためのビニールコーティングされた針金をつかってみてもよいですね。

右手、左手の両方でキツネをつくり、口同士を合わせるようにしてくっつけると、中世の悪者がかぶるようなマスクができます。両手首にハンカチを結びつけるなどすれば、長いマントのように見え手面白いですよ。

すべての指先を合わせて、横にすると、トリの頭のような形ができます。クロスさせるようにもう片方の手を合わせ、開いている方の指先をひらひらと優雅に動かせば白鳥のできあがり。

さて、では、ここでスマホに登場してもらいましょう。無料音楽サイトを検索して、そこに集ったみんなが知っている音楽を流してみるのです。

みんなで白鳥を一体ずつつくり、音楽に合わせて動かしてみます。どうです?

サンサーンスの「動物の謝肉祭」の中の「白鳥」だったらいたって優雅に、バレエ音楽で有名なチャイコフスキー「白鳥の湖」のテーマ曲だったら、先ほどつくりかたをお教えしたマントつき悪魔を悪者ロッドバルトに見立てたら盛り上がるんじゃないでしょうか。

キツネだったらどんな音楽が合うでしょう? どんなストーリーを生み出すことができかしら? 「おてて絵本」のように自由発想で楽しむことができますね。

プロの影絵公演を一度でも観たことのある子なら、そこからヒントを得た発想が生まれるかもしれません。

「グーチョキパーでなにつくろう」で発案したものなども影絵にどんどん利用できそうですね!

暗闇の中、CDを探し出してかけるのは大変。スマホも手あそびの中でこんな使い方をするのだったら、非常に便利なアイテムですし、なにより想像力を育む手助けにもなっていると思うのです。

懐かしくて新しい!愉快で楽しいキャンプソング「かえるのよまわり」

一昔前、キャンプにはうたがつきものでしたが今や、ギターをかき鳴らし、声を揃えて焚き火の前でうたうなんて姿、すっかり見かけなくなってしまいましたね。

それらのうたはキャンプソングと呼ばれ、愉快なものがたくさんありますので、いくつかを手あそびとともにみなさんに披露したいと思います。

まず、知る人ぞ知る、マニアックな「かえりのよまわり」の歌詞をご紹介しますね。

元の歌詞は野口雨情の書いたものですが、キャンプソングとして耳から耳へ、伝わっていくうちに、地域色ゆたかなものになっていったようです。今回ここに掲載するのは関東圏の一部地域でうたわれているバージョンです。

「かえるのよまわり がっこ がっこ げっこ ぴょーんぴょん らっぱふいて らっぱふいて がっこ げっこ ぴょん もっとふいて もっとふいて がっこ げっこ ぴょん がっこ がっこ がっこ ぴょんこ ぴょんこ ぴょん げっこ げっこ げっこ ぴょんこ ぴょんこ ぴょん がっこ ぴょん げっこ ぴょん がっこ げっこ ぴょん」

この歌詞の中の、「がっこ」「げっこ」「ぴょん」にそれぞれ手のうごきがついています。

「がっこ」は手のひらを口の両脇にくっつけ,スピーカーのような形にします。

「げっこ」は両てのひらを前方に向け、押し出すような仕草をします。

「ぴょんこ」あるいは「ぴょん」では、両手のひらを上に向けて落ちてきたものをキャッチするような動作です。

まずはこの3つの基本動作をしっかり覚えてくださいね。

うたがスタート、「かえるのよまわり」の部分は軽く手を合わせて四拍叩きます。そこから「がっこ」「げっこ」「ぴょん」の応酬が始まります。

「ラッパ吹いて」「もっと吹いて」は唯一のオアシス。ラッパを吹くマネをして次の「がっこ」「げっこ」「ぴょん」までの英気を養います。そして、怒濤の「がっこ」「げっこ」「ぴょん」になだれ込むのです…。

ひとつひとつの動作を用心深く丁寧に、ゆっくりやってみても案外難しい、この「かえるのよまわり」。ユーモラスなうたと動きに反してなかなかレベルの高い手あそびなのです。

しかし、研鑽を積めば必ずやスムーズに仕上がるはず。ぜひコソコソとカゲ練をやって、スピードアップバージョンでもひとつ完璧にこなして、子どもたちの賞賛を集めましょう。

楽しいキャンプソング手あそびはこの「かえるのよまわり」だけに止まりません。

今回は世にもふしぎなうた、「アチャパチャノーチャ」をご紹介。近年、保育士さんたちが「おふねにのっていこうよ」という替え歌でよくうたわれているようですが、元ネタはこちらです。

「アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ セタベラケーセアバーチャ セタベラケーセアバーチャ アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ」

ゆったりしたリズムで、船を沖へ沖へと漕ぎ出して手の動きをつけます。「セタベラケーセアバーチャ セタベラケーセアバーチャ」では、目的場所の漁場についたのでしょう。大きな投げ網を海に向かって放り投げます。

そしてまた最後の、「アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ」で今度は陸に向かいます…。

大人にも意味が分からないうたなので、子どもだったら尚更でしょう。しかし、子どもの頃に習ったキャンプソングの中で鮮烈に心に残っているのがこれなのです。

意味はわからないけれど、なんとなく平和で豊饒なイメージが伝わりますよね。ゆったりしたリズムで和む時間も大切だと思います。