Monthly archives: 1月 2018

お手々でなんでもつくれるよ!眠れない夜は楽しい影絵手遊びタイム

計画停電が実施されていた頃、暗闇の中、親子で「おてて絵本」という手あそびで楽しんだことをお伝えしました。
「おてて絵本」は暗闇限定のあそびではありませんが、これからご紹介する影絵は暗闇の中でないと成立しない手あそびです。
以前、プロの影絵劇団の公演を観に行ったことがあります。元となる絵は大人のてのひらサイズ程度の小さなものなのですが、ライトの当て方によって、巨大になったり、上下左右が反転してみえたり、くるくる回っているように見えたり…。
プロならではの工夫が随所にちりばめられ、影絵というものの可能性、表現力の多彩さに驚かされました。
私たちが家庭で楽しむ影絵はそこまで意趣を凝らしたものではないにせよ、楽しむためのアイデアはプロの方からもどんどん吸収できそうです。
実際、子どもというのは自身の興味をひいたことを即実践しようとするパワー、フットアークの軽さを持っていたりします。
本格的なものではなく、あくまで真似事の世界であっても、自分の近くになるものを代用して、それに近いものをつくりだす、そうした発想は生きるための大きな力にもなります。
あの日、同会場でともに影絵を見ていたらしい子どもたちが、公演終了後の夜の街で、ところどころに歩道や店舗の壁にところどころ照らし出された灯りの中、思い思いの影を映し出して楽しんだりしている姿が見られました。
さて、では私たちも子ども同様、自由な発想で影絵を楽しんでみることにいたしましょう!
まずは、簡単なキツネをつくってみましょう。中指、くすり指、親指を合わせ、ひとさし指とこ指を上にピンと立てれば完成。
親指と、ひとさし指・中指の間に爪楊枝などをはさむと、立派なおひげができます。食パンのなどが入った袋をしばるためのビニールコーティングされた針金をつかってみてもよいですね。
右手、左手の両方でキツネをつくり、口同士を合わせるようにしてくっつけると、中世の悪者がかぶるようなマスクができます。両手首にハンカチを結びつけるなどすれば、長いマントのように見え手面白いですよ。
すべての指先を合わせて、横にすると、トリの頭のような形ができます。クロスさせるようにもう片方の手を合わせ、開いている方の指先をひらひらと優雅に動かせば白鳥のできあがり。
さて、では、ここでスマホに登場してもらいましょう。無料音楽サイトを検索して、そこに集ったみんなが知っている音楽を流してみるのです。
みんなで白鳥を一体ずつつくり、音楽に合わせて動かしてみます。どうです?
サンサーンスの「動物の謝肉祭」の中の「白鳥」だったらいたって優雅に、バレエ音楽で有名なチャイコフスキー「白鳥の湖」のテーマ曲だったら、先ほどつくりかたをお教えしたマントつき悪魔を悪者ロッドバルトに見立てたら盛り上がるんじゃないでしょうか。
キツネだったらどんな音楽が合うでしょう? どんなストーリーを生み出すことができかしら? 「おてて絵本」のように自由発想で楽しむことができますね。
プロの影絵公演を一度でも観たことのある子なら、そこからヒントを得た発想が生まれるかもしれません。
「グーチョキパーでなにつくろう」で発案したものなども影絵にどんどん利用できそうですね!
暗闇の中、CDを探し出してかけるのは大変。スマホも手あそびの中でこんな使い方をするのだったら、非常に便利なアイテムですし、なにより想像力を育む手助けにもなっていると思うのです。

懐かしくて新しい!愉快で楽しいキャンプソング「かえるのよまわり」

一昔前、キャンプにはうたがつきものでしたが今や、ギターをかき鳴らし、声を揃えて焚き火の前でうたうなんて姿、すっかり見かけなくなってしまいましたね。
それらのうたはキャンプソングと呼ばれ、愉快なものがたくさんありますので、いくつかを手あそびとともにみなさんに披露したいと思います。
まず、知る人ぞ知る、マニアックな「かえりのよまわり」の歌詞をご紹介しますね。
元の歌詞は野口雨情の書いたものですが、キャンプソングとして耳から耳へ、伝わっていくうちに、地域色ゆたかなものになっていったようです。今回ここに掲載するのは関東圏の一部地域でうたわれているバージョンです。
「かえるのよまわり がっこ がっこ げっこ ぴょーんぴょん らっぱふいて らっぱふいて がっこ げっこ ぴょん もっとふいて もっとふいて がっこ げっこ ぴょん がっこ がっこ がっこ ぴょんこ ぴょんこ ぴょん げっこ げっこ げっこ ぴょんこ ぴょんこ ぴょん がっこ ぴょん げっこ ぴょん がっこ げっこ ぴょん」
この歌詞の中の、「がっこ」「げっこ」「ぴょん」にそれぞれ手のうごきがついています。
「がっこ」は手のひらを口の両脇にくっつけ,スピーカーのような形にします。
「げっこ」は両てのひらを前方に向け、押し出すような仕草をします。
「ぴょんこ」あるいは「ぴょん」では、両手のひらを上に向けて落ちてきたものをキャッチするような動作です。
まずはこの3つの基本動作をしっかり覚えてくださいね。
うたがスタート、「かえるのよまわり」の部分は軽く手を合わせて四拍叩きます。そこから「がっこ」「げっこ」「ぴょん」の応酬が始まります。
「ラッパ吹いて」「もっと吹いて」は唯一のオアシス。ラッパを吹くマネをして次の「がっこ」「げっこ」「ぴょん」までの英気を養います。そして、怒濤の「がっこ」「げっこ」「ぴょん」になだれ込むのです…。
ひとつひとつの動作を用心深く丁寧に、ゆっくりやってみても案外難しい、この「かえるのよまわり」。ユーモラスなうたと動きに反してなかなかレベルの高い手あそびなのです。
しかし、研鑽を積めば必ずやスムーズに仕上がるはず。ぜひコソコソとカゲ練をやって、スピードアップバージョンでもひとつ完璧にこなして、子どもたちの賞賛を集めましょう。
楽しいキャンプソング手あそびはこの「かえるのよまわり」だけに止まりません。
今回は世にもふしぎなうた、「アチャパチャノーチャ」をご紹介。近年、保育士さんたちが「おふねにのっていこうよ」という替え歌でよくうたわれているようですが、元ネタはこちらです。
「アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ セタベラケーセアバーチャ セタベラケーセアバーチャ アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ」
ゆったりしたリズムで、船を沖へ沖へと漕ぎ出して手の動きをつけます。「セタベラケーセアバーチャ セタベラケーセアバーチャ」では、目的場所の漁場についたのでしょう。大きな投げ網を海に向かって放り投げます。
そしてまた最後の、「アチャパチャノーチャアチャパチャノーチャ エベッサデベッサドラマサデ」で今度は陸に向かいます…。
大人にも意味が分からないうたなので、子どもだったら尚更でしょう。しかし、子どもの頃に習ったキャンプソングの中で鮮烈に心に残っているのがこれなのです。
意味はわからないけれど、なんとなく平和で豊饒なイメージが伝わりますよね。ゆったりしたリズムで和む時間も大切だと思います。

たべものいっぱい!あなたはパン派?ご飯派?それともヌードル派?

次にご紹介するのは、子どもたちに大人気「たべもの」の手あそびです。
パン、ごはん、麺類、…主食となる穀物がすべて網羅されています。パン派、ごはん派、ヌードル派、そのいずれの子どもたちも満足してくれること請け合い。ぜひ覚えて、子どもたちといっしょにさまざまなシーンでこの手あそびを楽しんでみてください。
最初は「パン」の手あそびです。「パンパンパン パパンがパン」まずは、この音に合わせて手を叩きます。
「パーン屋さんでおかいもの」この部分は、パーン、と一度長めに叩いて、最後を3拍でしめてもよいですし、均等に四拍を叩いてみてもいいです。先ほどご紹介した、ハンドクラップの手あそびのように自由発想で叩いてみましょう。
小さな子どもといっしょに遊ぶときは、できるだけ打ち数を少なくし、シンプルにやった方が、覚えやすく、手あそびの世界に入ってきやすいかもしれません。
さて、ここから実際にパンの種類が出てきますよ。
「サンドイッチ」両頬を手のひらではさみます。「メロンパン」目の下を指先でたるませてたれ目にします。「ねじりドーナツ」鼻をつまんでぐりぐり回します。「パンの耳」両耳をひっぱります。
コツとしては、サンドイッチとメロンパンを明朗軽快に、ねじりドーナツはややもったいつけて、最後はパンの耳〜っ!とちょっとひょうきんにやるとメリハリがついて楽しいでしょう。
お次は、いろんな炭水化物が出てくる穀物攻めの手あそび。まずは左手を開いてお皿をつくり、右手ひとさし指を一本だけ立てます。この一本は爪楊枝です。「1と5でたこやき食べて」たこ焼きを食べるマネをします。
次はひとさし指と中指をたてて、ジャンケンのチョキをつくります。これは割り箸。「2と5でやきそば(おそば、ラーメン等)食べて」麺類をすするゼスチャー。
ひとさし指、中指、くすり指の2本を立てます。小さなフォークです。「3と5でケーキを食べて」甘いものを食べている至福の表情で。
親指以外の4本を立てます。大きなフォークです。「4と5でスパゲティ食べて」豪快にスパゲティを食べましょう。
最後は両手ともパーになります。「5と5でおにぎりつくって」両てのひらでおにぎりをにぎるゼスチャー。「食べちゃった …パクッ」大きなおにぎりを食べるマネをします。
どちらにも子どもたちの好物が入っていて、ごく小さな赤ちゃんから、小学生まで楽しめる、人気の高い手あそびです。
複数の子どもたちの前でやるときは説明を加えながら練習として一回、覚えたところでリズミカルにもう一回、スピードアップしてさらにもう一回、というような形態を基本にするとよいでしょう。
「あれ、次ってなんだっけ?」と忘れたふりをして問いかけ、子どもたちの記憶力を試すというのも、手あそびを積極的に楽しんでもらうためにとても有効な手段です。覚えておいても損はないですよ!

いつまでも終わらないで…子どもの想像力を刺激する「おてて絵本」

3.11の震災の頃。一部地域では計画停電が実施され、その時間帯はパソコンを使うことはおろか、テレビ視聴もできない状況でした。
当時小学生だった我が家の子どもたちは、計画停電がはじまると早々にベッドに潜り込み、時折窓から漏れ差す報道ヘリコプターの灯りにきゃっきゃとはしゃいでおりました。
暗闇ですので、子どもたちに絵本を読むこともできません。私も一緒にベッドに入り、覚えている昔話を語ったり、即興でおはなしをつくったりしていたのですが、あるとき、「おてて絵本」のことを思い出し、やってみることにしました。
「おてて絵本」は絵本のページをめくる様子を模した手の動きを合図に“読み手(話し手)”が代わり、即興ストーリーをリレーしていくという手あそびです。
ただ、即興でおはなしを繋ぐだけでなく、絵本のページを繰るような手の動きが加わることで、おはなしに独特のリズムとメリハリが生まれ、飽きさせません。
「パッ」とめくるその手の動きも、素早くめくったのか、ゆっくりとめくっているのか…、おはなしのムードがまったく変わってきますよね。
前に話した人の終わり方によっても、次におはなしを繋ぐ人の調子に変化が現れます。
この「おてて絵本」、もしかしたら、子どもたちの語る即興ストーリーに対し、人気絵本作家のイラストつきの演出をしていた幼児番組内での「おてて絵本」のことを覚えておいでの方もいるかもしれません。
作家さんの描いた自由な発想のイラストはたしかに素敵だったのですが、暗闇の中で子どもたちと私とが駆使した想像力は、ビジュアル的に洗練されたプロの絵本作家さんのものより、はるかに自由奔放かつ、ナンセンスなものだったように思えます。
刑事ドラマのバディと、昔話のプリンセスがいっしょに旅行したり、そこへ世紀の大泥棒が登場したり、…とストーリーも荒唐無稽。
子どもたちは暗闇の中で笑いころげ、計画停電が終わって街に明るさが戻ってくると、「まだ終わらないで〜」などと残念がる始末…。
「おてて絵本」は暗闇限定のあそびというわけではなく、昼間の光りの中でも遊べますし、大騒ぎさえしなければ、バスや電車など公共機関の中でだってじゅうぶん親子で楽しめると思います。
しかし、計画停電の闇の中、ときどき漏れ入る外の灯りの中、ぼんやりと浮かび上がる私たち親子の「おてて絵本」は、昼間の日差しの中、いろんなものが見えている状態とは異なる、暗闇ならではの想像力を存分にかきたてられたのかもしれません。
さあ、あなたも実際に「おてて絵本」を楽しんでみてください。まずは、両手を合わせて、「おてて絵本のはじまり、はじまり〜」とスタートを告げ、パッと手を開きます。その中にはあたかも文章があり、絵が描いてあるように、おはなしを語りましょう。
おはなしを切り上げるタイミングも自由です。さっさと次の人にゆずってもよいし、「この1ページにそんな長い文章が書いてあるの?」と子どもからツッコミを受けるほど、長々語りつづけてもかまいません。
次の人へつなぐタイミングで「つづく」と言って絵本を閉じるように軽く両手を合わせます。パッと開くのは、次の人がやってもいいですし、前の人がやってもいい。2人が同じ動作を重ねて2回繰り返してしまっても問題なし。厳密なルールなどありません。自由に楽しんでみてください。
最初は上手に即興ストーリーが紡げないかもしれません。そんなときは、自分が熟知している既存の物語をアレンジしたり、わが子や家族などを登場させると途端にストーリーが活気づき、息づくのがわかりますよ!

手指は仲良し5人家族!指先を動かすレッスンにもってこいの手遊び!

「おや指はおとうさん、ひとさし指はおかあさん、中指はおにいさん、くすり指はおねえさん、小指はあかちゃん」。幼い頃、そんなふうに教わった記憶がだれしもあるのではないでしょうか。
この見立てができると、バリエーションゆたかで高度な手あそびが展開できます。
まず、手の甲同士を合わせ、すべての指先を手のひら側の中に隠すようにして組み合わせます。お祈りするときのポーズの逆バージョン、といえばわかりやすいでしょうか。
組み合わせたままの手を相手の前にかざし、「みんなねてるか おきてるか」と尋ねます。
“ねてる”は、指先をすべて手のひら側にくっつけて開いた状態。“起きてる”は、手のひら側に寄せず、中央に立てた状態です。
尋ねられた相手は、“寝てる”は“起きてる”のいずれかを答えます。
…さあ実際にやってみましょう!左手ファミリー、右手ファミリーの全員が寝ている、あるいは起きている状態はつくりやすいのが分かりますね。
おかあさんたちや、おにいさんたち同士が起きている、その両方が起きているのもやりやすい。おとうさん同士、あかちゃん同士が起きていたり、片一方のファミリーだけが起きている状況をつくりだすのはとても困難です。
指先を合わせたあと、てのひらを自分の方に向けて、指先のセッティングをしてから質問をすると相手に答えがバレやすい。
ファミリーの中でだれを起こしてだれを眠らせるか考え、内側に隠されて見えない指先を感覚だけを頼りに、それを実行するのは非常に難易度が高いので、これはとてもいい指先の鍛錬、頭の体操になるんですよ。
お次はてのひら同士を内側に向け、親指同士、人差し指同士、中指同士、薬指同士、小指同士、それぞれお互いの指の先の方だけを合わせておきます。
「おとうさん、おとうさん、こんにちは。おかさん、おかあさん、こんにちは…」というように、呼称された指先だけ少し離してから、小さな拍手の要領で重ね合わせ“ごあいさつ”いたします。
次は、「あかちゃん、おにいさん、こんにちは。おねえさん、おかあさん、こんにちは」というように相手を替えて“ごあいさつ”。左右を交互に合わせると難易度があがります。呼びかけるタイミングを徐々に早くするなどすると盛り上がるでしょう。
また、“ごあいさつ”だけでなく、“ぐるぐる”と言いながら、同方向に重ね合わせた指先を回すのも楽しいです。交互にやるときは、あえて逆まわりにチャレンジしてみるのもいいですね。
つぎに紹介する手あそびうたは、5人家族を模したものではないのですが、小さな子どもがそれぞれの指の名前を覚えるのに役立ちますし、はじめに紹介した2つのものよりかなり易しいので入門編として遊んでみてください。
先ほどの“ごあいさつ”のように最初から手を合わせもよいですし、離れたところから合わせる形でもよいです。
小指から順に、くすり指、中指、ひとさし指、おや指をそれぞれ“ごあいさつ”の要領で呼称された指だけを合わせて行きます。
「こどもとこどもがけんかして くすりやさんがとめたけど なかなかなかなかとまらない ひとたちゃわらい おやたちゃおこる ぷんぷん」
ぷんぷんのところで膨らました頬を親指でつつく、などすると「プス」とユーモラスな音がしてより楽しめるかもしれません。

グーチョキパーでなんでもつくれちゃう!盛り上がり必至の手遊び

「グーチョキパーで グーチョキパーで なにつくろう なにつくろう」。
この歌詞を読んで、すぐにうたを思い出せたという人がきっと大勢いたのではないでしょうか。メロディは「しろいおひげのサンタクロース」の歌詞でもお馴染みのフランス民謡ですね。グーチョキパーは老若男女に浸透したとてもポピュラーな遊びです。
ジャンケンの「グー、チョキ、パー」。実にシンプルだけど、その形はそれぞれ、「石、ハサミ、紙」にも例えられ、単に形状を模したというだけでなく、機能や質感まで思い起こさせるところがすばらしいと思います。
この中の2つ、ときに自分以外の手を借りて2つ以上を組み合わせて、あらたな形状を生み出すという遊びは驚くほどの多様性を秘めていて、子どもの好奇心を高めます。
まずはひとりでもつくれる基本形からのご紹介。チョキの上にグーを重ねた「かたつむり」。グーの上にパーを重ねた「ヘリコプター」。チョキとチョキを横に重ねた「カニさん」。パートパーを逆手に重ねた「チョウチョ」。パーの上にクロスさせるようにグーを重ねた「トリさん」。
いくつか簡単な形を覚えたら、うたにあわせてやってみましょう。
「グーチョキパーで グーチョキパーで なにつくろう 右手は○○ 左手は○○ ○○○だ ○○○だ」
このように、複数の子どもたちの前でうたいながら実際に「グーチョキパーあそび」をやってみるとき、保育園児、幼稚園児以上の、右と左の概念がわかりはじめている子がいたら、自身の右江・左手はあえて逆につかう(鏡)のがいいかもしれません。
しかし、大方の子どもはあまり気にしないものなので、神経質になりすぎず、おおらかな気持ちで。表情に笑顔を絶やさず、そこに集う子どもたちと一緒に楽しむ姿勢でいることが肝要です。
基本形に慣れてら、会場の子どもから、リクエストを聞いてみるともっと盛り上がります。「グーチョキパーで グーチョキパーで なにつくる なにつくる なにかつくってほしいもの、ある?」というように呼び掛けてみましょう。
流行のアニメ映画などがあると、その名前を挙げる子どもが必ずいます。子どもたちの流行について必死に食らいつく必要はないのですが、ある程度の人気キャラは押さえておくとよいでしょう。
たとえば有名な、夢の国のネズミキャラ。あなただったら、どんなふうにつくりますか? 
私は以前、そのリクエストが入ったとき、子どもの手をひとつ借りて、自分のグー2つと併せて重ね、3つのグーでつくってみました。
「おお〜!」と歓声をあげる子、「えええ〜」と苦笑いを浮かべる子、それぞれでしたが、どんなに難しく思えるリクエストでも、人の手を借りれば大抵はクリアできるものです。テーマソングを口ずさんで効果音を入れれば、残念な仕上がりであったとしても、とりあえず、子どもたちには笑顔が浮かび、盛り上がります。
この遊びのラストで私がやるようにしているのは、グーを2つ重ねて望遠鏡をつくり、「望遠鏡で 望遠鏡で なに見えた なに見えた」とうたいながら、望遠鏡に目をあてて天井を向けながら、両手ともチョキをつくってもらいます。
「右手はチョキで 左手もチョキで みんなの手をあわせると」チョキの開いた部分を5つ重ねて我にするとお星さまの形になるのです。それを新生児の手あそびの項でやった「とことこ」の要領でチョキをつくった人差し指と中指をひらめかしてみます。お星さまがキラキラ瞬いているように見えませんか。
七夕シーズンやクリスマスなど、お星さまに関連するイベント時にはもってこいのあそびです。ぜひ一度お試しあれ!

手軽に多彩な表現ができちゃう優秀パーカッション!ハンドクラップ

誰しも人生一度ならず、誰かから拍手を送ってもらったことがあると思います。心のこもった拍手には、人を元気にさせるパワーがあるそうです。
恥ずかしがり屋さんならば、人前でなにかを発表し、他人から「拍手をもらう」なんて考えただけで、顔から火を噴く心持ちかも知れません。
私は市民団体の方々とご一緒する機会があるのですが、大小関わらずステージに立ち、拍手喝采の渦の中に身を置いた人は、そのときはどんなに「恥ずかしい」と顔を真っ赤に染めながら、必ずと言っていいほど、次の機会にはまた、その場に戻ってくるのです。
たとえ緊張で手足がガクガク打ち震えたとしても、大勢の人から拍手をもらうというのは、ほかでは得難い貴重で特別な体験です。心が満たされ、元気が出ないはずがありません。
この拍手、ステージにいる人に、感謝や賞賛を伝えようとするときは、それぞれが自身の熱量を込めながらランダムに打ち鳴らしますが、これを、ある規則性のもとに統制をとってしてみると、…あら不思議! たちまち音楽に早変わりするのです。
これがハンドクラップ(手拍子)です。大勢でも行うことのできる大規模な手あそび、と言い換えてもよいかもしれません。
子ども向けのステージなどで子どもたちの集中力を高めるため、司会進行役の人がやるものに、「大きな拍手・小さな拍手」というのがあります。
元気な声で、「はい大きな拍手!」と告げたあと、ころあいをはかりながら、今度は声を顰めて「小さな拍手」というと、会場の子どもたちは指示に従いながら、夢中で手を叩きます。
中には指示に従わないあまのじゃくさんがいたとしても、そこはご愛敬。目くじらたてず、温かく見守りましょう。
ただ、強く、弱く、手拍子をするだけでも相当な盛り上がりですが、ここにリズムを加えます。応援団がやる三・三・七拍子や、ディスコ映画でお馴染みの二・三・四・二拍子のようなものをやると、心がウキウキしてくるのが分かるでしょう。
誰かがズレた音を出せば、それはそれで愉快で面白いものですし、会場のみんながひとつになってすべての音が揃ったと思えたときの感動は言わずもがなです。
次のステップでは、集まった仲間たちが輪になって、ハンドクラップで四拍子のバリエーションを叩いていきます。
即興でなく、最初は自分の打ち方をどうしようかと考えながら、順番ごとに一回一回止まってしまってもまったく構いません。なにも考えつかなかったら、あえて、他の人と同じ打ち方をしてみてもよいのです。
一週回って全員の叩き方が決まったら、進行役の合図に従って、今度は間髪入れず、四拍子の音楽を意識しながら順番に叩き合っていきます。
慣れてきたら、進行役はランダムに叩き手を指名し、次々に叩かせていきます。次第に熱が高まっていき、ものすごく白熱したセッションが繰り広げられること請け合いです。
終わりの合図をあらかじめ決めておいて、最後はみんなでハンドクラップを揃えるようにすると、得も言われぬカタルシスが生まれてきます。
楽譜が読めなくても、音痴でも、ましてなんの楽器も演奏できなくても。2つの手さえあれば、子どもから大人まで、カッコイイ音楽がつくれちゃう。
ハンドクラップって手軽に多彩な表現が楽しめる、原始的だけど実に優秀なパーカッション(打楽器)なんですよ!

ハンカチ1枚あれば手あそびの世界はさらにグングン広がっていく!

郷里が遠く、お盆やお正月などの帰省のたび、公共機関での長旅に小さな子どもが耐えられるか、不安でいっぱいのママが多いことだと思います。
お菓子を持参することはもとより(“だまらせ菓子”なんていう名称もあるようです)、小さな絵本や、真新しいオモチャなどで子どもの興味をひく工夫をされるご家庭もあるようですが、絵本も新しいオモチャも案外、すぐに子どもは飽きてしまうんですよね。
おとなしくなるから、と“だまらせ菓子”を際限なく与えていては、その後の食事に影響が生じそうですし、虫歯も心配です。
そんなとき、ハンカチが一枚あるだけで、たくさんの遊びが楽しめてしまうことをお知らせしたいと思います。
最近は、普通のハンカチではなく、吸水性の高いミニタオルの方が主流かも知れませんが、小さめでややかさのあるミニタオルよりふんわり畳める少し大きめのハンカチの方が断然用途が広いです。
張りのある木綿のハンカチもよいですし、ガーゼやシフォンなど、かろやかで薄い素材のスカーフ、ストールでもたくさん遊ぶことができます。
まず、基本としてはやっぱり「手品」でしょうか。“だまらせ菓子”もいったんハンカチでくるんで、「あった!」「あれ今度はないぞ?」「どこへいっちゃったんだ…?(きょろきょろ)」なんてやるだけで、相当な時間稼ぎになって量を与えずに済みますし、なにより子どもが面白がり、興味をもちます。自分でもやってみたくなること請け合いです。
張りのある木綿のハンカチでは洋服をつくることができます。折り紙の要領で、まず正方形に広げて見て、左右から中央に向かってくるくると巻いていきます。
縦長の2つのシガレットが仲良く並んでいますね。そのまま、上半分だけを下に向かって折り返すと、長袖シャツとズボンスタイルの洋服ができあがります。真ん中で一度ひねってから折り返すと、長袖シャツとスカートになります。
もし、“だまらせ菓子”にロリポップ、棒付きキャンディなどがあったら、キャンディを顔に見立ててお人形をつくってみることができます。「こんにちは! ボク○○ちゃんだよ! きみは?」などアドリブで人形あそびをすれば、しばしの間、盛り上がるに違いありません。
黄色と白の裏表のハンカチ(二枚の布を縫い付けてつくってもよい)があったら、黄色が表になるよう、中央に向かって四隅を三角に織り込み、外周をそっと握る。中央に寄った折り込み部分を外側に開いていくと…、バナナの皮を剥いているように見えます。「もぐもぐもぐ…食べちゃった!」とハンカチをさっと隠せば子どもは大喜び。
こういうのは見立て遊びなので、黄色と白のリアルな色味がなくてもじゅうぶん楽しめます。
手でグーをつくってその中にシフォンやガーゼハンカチを押し込み、「ぴよぴよぴよぴよぴよ…」と囁きながら、手を開いたり閉じたりすると、柔らかな布の先っぽが上方から少しずつ覗き、まるで卵から孵ったひよこであるかのような楽しい動きが生まれます。
ハンカチ一枚あれば、このように多種多様な遊びができることをご理解いただけたと思います。今度のご旅行のときはぜひ、ご家族のハンカチをぜんぶつかって、楽しい遊びをいっぱい見つけてください。

家計のやりくりでお悩みのママさんへ。今月ピンチという時はちょっとだけキャッシング利用もアリです。
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げんきに動き回る赤ちゃんのおむつ替えに最適!?手あそびうた2種

早い赤ちゃんでは、5,6ヶ月の頃に寝返りを始めます。初めての子育てに毎日24時間奮闘するママたちにとって、赤ちゃんの成長はなにものにもかえがたい喜び。寝返りができたことはたいへん嬉しいことなのですが、…さて、ここから多くのママにとっての受難の季節が始まります。
それはおむつ替え。これまで、ほとんど動きのなかったネンネの頃、赤ちゃんのおむつ替えは、すべてがか細く弱々しくできている赤ちゃんを壊さないように、そっと、という配慮をするほか、とくに難しいことはなにもなく、ただ汚れたおむつをきれいなものに取り替えるだけです。
しかし、寝返りを始めてからの赤ちゃんというのは、とにかく嬉しそうにころころ転がっていき、きれいなおむつに替えるまえに、汚れていなかった部分までが汚物にまみれることもしばしば。
転がる赤ちゃんに手をこまねいている合間に、とくに男の子の場合など、元気よくおしっこシャワーを顔にふきあげられてしまった…、なんて笑うに笑えない惨事もざらだったりします。
寝返りを始めた赤ちゃんのおむつをスムーズに替える。そのためにとっても有効な手段があるんですよ。それが手あそびなんです。
ここでは楽しみながら、あっという間に新しいおむつを装着してしまえる「おむつ替えのうた」を2つ、お教えすることにいたしましょう。
1. 「ラ・ラ・ラ・ぞうきん」
「似たような映画のタイトル知ってるわ!」という方もおられるかもしれません。タイムリーなタイトルですが、大昔からある、おむつ替えソング。地域によってメロディが異なるようなので適当に節をつけてうたってみてください。
(赤ちゃんのふくらはぎから太股に向かってやさしく撫であげながら)「ラララぞうきん ラララぞうきん ララらぞうきんを縫いましょう ちくちくちくちくちくちくちくちく…(足のあたりを指先で優しく突く)」
1番は ぞうきんを縫って、2番では、「ラララぞうきん ラララぞうきん ララらぞうきんを縫いましょう ちくちくちくちくちくちくちくちく…(足のあたりを指先で優しく突く)」
2番では、「洗いましょう」でじゃぶじゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ…と赤ちゃんの足を持って洗うマネをし、3番は「絞りましょう」でぎゅっぎゅっぎゅっぎゅ…と足を揉んであげます。
赤ちゃんがきゃっきゃ、と声をあげて喜んでいる合間に汚れたおむつを外し新しいものにつけかえます。3番まで必ずうたわなくても抜粋でよいんですよ。
あるいは3番までフルコーラス歌い終わってから、おむつ交換する、というながれをつくってしまってもよいかもしれません。
次にご紹介するのはとっても短く覚えやすいうたです。これも地域でメロディが異なりますから、適当にうたってみてください。
2. あかちゃんたいそう
赤ちゃんの両足首をやさしく握り、ゆるい力で赤ちゃんの膝を屈伸させ胸の方によせ、また真っ直ぐもとに戻しながら、「あかちゃんたいそう あかちゃんたいそう あかちゃんたいそう 1、2,3…」
これを繰り返します。「1、2、…」のときは、右、左と片足ずつ、「3」で両足に戻すなど、変化をつけても楽しめます。
おむつ替えのための手あそびのポイントは、おむつ替えをするという目的に向かって目をギラギラさせず、赤ちゃんとおだやかに目を合わせ、ほんわかと楽しむ余裕を持つことです。
ほかにも、「きゅうりのしおもみ」、「きらきらぼし」など楽しいおむつ替えソングがありますから、また機会があるときに是非お伝えしたく思います。

赤ちゃんが最初に出会う手遊び!「いないないばあ」と「とことこ」

新生児のママたちは、「生まれたてホヤホヤの赤ちゃんに手あそびなんて分かるの?」と不思議に思われるかもしれませんね!
分かる、分からないで言えば、生まれたての赤ちゃんには発せられたコトバの意味も、手指の動きがなにをあらわしているのかも分からない。赤ちゃんにはまだいろいろなことを理解する能力はありませんし、複雑な感情もありません。
しかし、分かる、分からないはまるきり関係ないのです。そこに今、赤ちゃんに話しかけてくれる、自分以外の存在があること。そのコトバや雰囲気の中に慕わしさがあること。それさえ伝われば、赤ちゃんにはじゅうぶんなのです。
赤ちゃんをあやす方法として、いちばんポピュラーなのが、「いないいないばあ」だと思います。だれもが一度は赤ちゃんの前で試したことがあるのでは?
どんなに幼い子どもでも、自分よりちいさな赤ちゃんに接したときは必ずこれをしてあげなきゃ!というお約束であるかのように、もみじのような可愛らしい手で愛くるしい「いないいないばあ」をしたりもします。
「いないいないばあ」でケタケタと笑う赤ちゃんは、いままで手の中に隠されて見えなかったもの(顔・表情)が「ばあ!」というユーモラスな突然出てきた、という筋立て(ストーリー)を理解して笑っているわけではありません。そうしたことが分かるようになるのはもっとずっと先、成長してからの話なんです。
自分ではないだれかの目が、自分を見、自分に語りかけてくれていること。その表情、声の調子が明るく、楽しいものだから笑うのです。
ですから、赤ちゃんに「いないいないばあ」をしてあげるときにいちばん大事なのは、明るい声と眼差し。
舞台役者のごとくステージから観客に向けて芝居をしているわけではないので、はっきり明瞭な声を出す必要はなく、囁くがごとくのウィスパリングボイスで構いません。赤ちゃんの目が自分を注視しているなら、声は出さず、口先の動きだけでも大丈夫なくらいです。
人差し指と中指を交互に前後させてやる「とことこ」も赤ちゃんは意外に好きです。「とことことことこ…」と口に出してもいいですし、赤ちゃんがこっちを見ているな、と思ったら赤ちゃんと目を合わせながら、赤ちゃんのいる方向に向かって、指を動かすだけでもよいです。
ネンネの赤ちゃんだったら、とことこと指で床を這っていってみましょう。抱っこされた赤ちゃんだったら空中遊泳の要領でとことこと。
声をたてて笑う、というまでにはいたらなくても、「あれ?これはなんだろう?」と好奇心が芽生え、じっと見つめていることが多いですよ。赤ちゃんには指先がちいさな生き物のように見えているのかもしれません。
赤ちゃんをあやすときに、ついついしてしまいがちなのが、赤ちゃんの保護者に向けての「私、今、あなたの赤ちゃんをあやしてあげていますよ!」という積極的かつ必死なアピール。
赤ちゃんは敏感なもので、対象者がじぶんでないことに気づいてしまい、無反応であることもしばしば。
もし、電車やバスの中で、グズる赤ちゃんがいたら、赤ちゃんをあやし疲れたママに気づかれないように、そっと赤ちゃんと目を合わせて声を立てずに「いないいないばあ」をしてあげてみてください。
突然機嫌がなおって、ニコニコする赤ちゃんに若いママはビックリするかもしれませんが、それをしたのが自分だと悟られないように、そっと赤ちゃんにだけ分かるようバイバイして離れるのがスマートな大人の流儀です。